最高裁判所裁判官国民審査法が改正されて衆院総選挙の期日前投票期間との齟齬がなくなりました!

安倍晋三内閣総理大臣が平成29年(西暦2017年)9月25日に衆議院議員を解散するのではないかというニュースが流れています。

実は、次回の選挙から、最高裁判所裁判官の国民審査と衆議院議員総選挙の期日前投票ができる期間に齟齬があるという話(記事: 最高裁判所裁判官国民審査と衆議院総選挙の期日前投票の開始日の誤差があるってホント!?)について、立法による手当てがなされました。

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法律の条文はどのようにしたのかというと、次に示す通りです。

まずは最高裁判所裁判官韓国民審査法第26条の旧条文を見てみましょう。

第二十六条 (投票及び開票に関するその他の事項)
 この法律及びこれに基づいて発する命令に規定するもののほか、投票及び開票に関しては、衆議院小選挙区選出議員の選挙の投票(公職選挙法第四十九条第七項 及び第八項 の規定による投票に関する部分を除く。)及び開票の例による。ただし、同法第四十八条の二 の規定の例による場合においては、審査の期日前七日から審査の期日の前日までの間に審査の投票をしなければならない。

この条文の但書を削除しました。

この改正により、最高裁判所裁判官の国民審査の期日前投票の開始日(改正前:選挙期日前7日)について、衆議院議員総選挙と同様に総選挙の公示日の翌日(通常、選挙期日前11日)となりました。

また、これに伴って、国民審査のやり方についての細かい規定が見直されたようです。詳細は、総務省のウェブサイトをご覧ください。

この立法による手当てはもちろん適切です。なぜなら、以前であれば選挙期日前11日から期日前8日に投票に出かけた有権者は最高裁判所の国民審査の投票ができなかったからです。もしこのような人たちが国民審査の投票をしたいと思った場合、もう一度投票所に出かけなければならなくなります。選挙人の権利保護という観点からもマズイ話ですし、選挙に携わる職員のミスを誘発することにもなりますから、やはり適切ではなかったと言わざるを得ません。

確かに、国民審査と衆議院議員総選挙の投票用紙には違いがあり、この点から選挙を実施する側の事務的な手続きに違いが生じます。つまり、国民審査の投票用紙には最高裁判所裁判官の氏名が掲載されているのに対して衆議院議員総選挙の投票用紙には小選挙区のものであっても比例代表のものであっても氏名や政党名が掲載されていません。この違いは、例えば衆議院の解散が突然あった場合に、最高裁判所裁判官国民審査においてはその対象者を「大至急」特定して投票用紙を印刷にかけなければなりませんが、衆議院議員総選挙の投票用紙にはそのような被選挙人の「大至急」の特定をする必要はありません。この違いが以前書いた最高裁判所裁判官国民審査と衆議院総選挙の期日前投票の開始日の誤差があるってホント!?という記事でも説明した、期日前ができる日数の「誤差」が存在した理由です。しかし国民の権利を優先に考えるべきでしょうし、今回の法改正でこのあたりの事務手続について新たな手当てがなされているようです。

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というわけで、元気に投票に出かけましょう!

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