バレンシア自治州ウィークに行ってきました!

今日は、5月9日から5月15日にかけて行われた「バレンシア自治州」の「自治州ウィーク」の様子を公開したいと思います。万博会場には、「ナバーラ自治州ウィーク」以来の訪問となるので1週間ぶり。つまり、2週連続でスペインパビリオンを訪れているというわけです。

バレンシア自治州

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バレンシア自治州は、地中海に面して南北に広がり、面積23310平方キロメートル、人口は450万人以上を超える広大な自治州です。バレンシア人のルーツは、イベリア半島の古い歴史に遡ります。古くはフェニキア人、ギリシア人、イベリア人、ローマ人が住み、後にはアラビア人もこの地域に住み着きました。その影響は大きく、バレンシアの文化、お祭り、食文化の豊かさはこの歴史に由来しています。バレンシア州はスペイン国内でも、最も近代的で、活力があり、将来性のある地域の一つです。

製造業では、窯業、繊維、履物、玩具、木工品、食糧といった伝統部門と、自動車産業の比重が大きくなっています。サービス業においては、、観光と小売業が突出しており、スペイン国内で最も近代的な交通網の整備されたこの自治州において、重要な役割を果たしています。また、スペインの野菜畑として知られるバレンシアは農業も盛んで、オレンジ、米、イチゴ、缶詰・瓶詰のフルーツ・野菜などが出荷されています。

「バレンシア自治州 いつも時代を先取り」 (万博会場の配布資料)より

バレンシア地方で有名なものといえば、日本で最もメジャーなスペイン料理であるといえる「パエーリャ」発祥の地です。また、バレンシア・オレンジなどの柑橘類の産地でもあります。ちなみに、上の写真に見ることのできる並木はオレンジの木です。日本の街中でオレンジ並木を見たことはありません。新鮮でした。

他にも、世界的にも有名な「サン・ホセの火祭り (FALLAS DE SAN JOSE)」を行う都市があることで有名です。「サン・ホセの火祭り (FALLAS DE SAN JOSE)」は、スペインの3大祭と呼ばれている祭りのうちの1つ(残り2つは、セビーリャの「春祭り」とパンプローナの「牛追い祭り」)です。「サン・ホセ」とは、スペイン語で「聖ヨセフ」、つまりイエス・キリストの父親のことです。職業が大工だったことから大工職人達の守護聖人として崇められています。昔から「サン・ホセの日」に古い材木や木屑などを集めて大きな焚き火をする習慣が大工達の間で受け継がれていましたが、ある日 張子の人形を火の中に投げ入れたのが周囲の人々に面白がられ、それがきっかけとなり色々な「ファリャ(人形)」が作られるようになりました(と言われていますが、実際はそういう理屈が作られたようである)。現在では1年も前から競って構想を練り、飾り付けも凝った風刺のきいたテーマが取り上げられるようになりました。

スペイン政府観光局のウェブサイト(日本語バージョン)によると、は、万博の行われた2005年は次のように行なわれたようです。(タイムスケジュールは、スペイン政府観光局のウェブサイトを加工して筆者が作成したものである。)

 

時期 内容
3月初頭 毎日14:00 火祭りのメイン会場ともなる市役所前広場にて爆竹ショー
3月15日-19日 花火(PASEO DE LA ALAMEDA)
注: 時間は日により変更になるので要確認
2月中旬-15日 張子人形(ファリャ)人気投票展示期間(中央市場地下)
3月15日 24:00 張子人形(ファリャ)の設置(市街各所)
3月17日 9:30 人気張子人形 各賞授与式(市役所前広場)
16:00 献花パレード(市内):バレンシアの民族衣装で着飾った子供達が列をつくり 色とりどりのカーネーションを捧げ守護聖母に感謝します。
3月18日 16:00 献花パレード(市内): 17日と同様
3月19日 11:00 献花パレード(PUENTE DE SAN JOSE)
12:00 大聖堂にてミサ ”火祭りの女王”が参列
19:00 火祭りパレード
22:00 ≪火祭り≫子供達が制作した張子人形から次々に火が付けられ、午前零時には市内全ての張子人形に点火されます。
3月20日 1:00 市役所前広場の巨大なファリャが炎に包まれ、これをもって火祭りは幕を閉じます。
3月10日前後-19日 ≪闘牛≫この火祭りと共に開幕する闘牛は俗に「火祭り闘牛」と呼ばれ、人気闘牛士の腕を見定める大事な檜舞台となります。これを機にスペイン各地の闘牛シーズンが開幕となります。

 

人気投票で1番にならなかったファリャ以外は、3月19日の「サン・ホセの日」に全て燃やされてしまいます。残った人気投票1位の「ファリャ」は、「火祭り博物館 (MUSEO FALLERO)」に保存されます。詳しくは、FALLASのウェブサイトへ。

バレンシア自治州ウィークのスペイン館の出入口

こういったバレンシア自治州の自治州ウィークでは、ワインとオイルのテイスティング教室を行うイベントがプラザでありました。ワインにオリーブオイルは、スペイン料理の中でも最も好きな味のコラボレーションで、テイスティングといえども、かなり期待できる内容のイベントです。

バレンシア自治州ウィークにおけるワインとオリーブオイルのテイスティング

中に入ると、すでにワインのテイスティング教室が始まっていました。どうやら、バレンシア自治州ウィークで最後のテイスティング教室だったそうです。途中参加だったので、残念ながら内容はきちんとつかめませんでしたが、舌の部位によって感じられる味が違うので、ワインも舌で転がしながら飲む時は、そういったことを意識しながら飲むと美味しく味わえるといった感じの内容だったと思います。来場者も「バル コンデ」「ベガ リブレ」を試飲しながらのテイスティング教室だったので、体験型のアトラクションといった感じでしょうか。

ワインに引き続いて、オリーブオイルのテイスティング教室が行われました。オリーブオイルの味や香りの楽しみ方からどの料理にどの種類のオリーブオイルを使うのが適しているかというレシピのような話まで幅広くされていました。

ここで、スペインのオリーブオイルについての話を、備忘録程度に書いておきたいと思います。スペインは世界一のオリーブオイル生産量を誇る国です。スペインの風土が、オリーブの樹に必要な気候・土壌の条件をすべて満たしているゆえ、300種類にも及ぶオリーブ樹が国内で栽培されています。一方で、品質管理の面においても万全を期しているようで、75のオリーブオイル生産企業からなるスペイン・オリーブオイル輸出協会(ASOLIVA)があり、厳しい品質管理によって、安全性・信頼性の高いオイルを生産するために研究を重ねているようです。さらに、スペインでは、「原産地呼称(D.O)」という独自のシステムが存在します。これは、消費者の信頼性をより高いものにするため、ワインと同じように製品の身分を示す「銘柄産地呼称制度」として、他国に先駆けて行われています。それぞれの呼称については、厳密な官能的、そして科学的基準が設定されています。現在スペインでは、以下の9産地のバージン・オリーブオイルが原産地呼称(D.O)として認められています。

  • シウラナ(タラゴナ県の西)
  • レス・ガリゲス(レリダ県の南東部)
  • シェラ・デ・セグーラ(ハエン県の北東)
  • バエナ(コルドバ県の南東部)
  • プリエゴ・デ・コルドバ (コルドバ県の南東部、バエナの南)
  • シエラ・マヒナ(ハエン県の南部)
  • モンテス・デ・ トレド
  • バホ・アラゴン
  • シエラ・デ・カソルラ

日本ではイタリア産のオリーブオイルの方が市場に出回っているようです。

スペイン産オリーブオイルやワインを取り扱っているサイトがありますので紹介しておきます。

スペインの食材店 オリーバ市場

上のオリーブオイルについての話はこのサイトから取ったものです。

最後に、パビリオン内の変化についても紹介しておきましょう。まず、バレンシア自治州ウィーク最中に東京で公開されている、世界初の世界一周した帆船である「ビクトリア号」の模型がプラザ内に展示されました。いずれ名古屋港にもやってきます。

世界一周をしたビクトリア号の模型(スペイン館展示)

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次週は、「カスティーリャ・イ・ラ・マンチャ自治州」の自治州ウィークですが、あいにく所要のため行くことができません。残念…。

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