2000.03.23 (2) スペイン上院の見学

スペイン上院見学

ぼくたちはサルバドール弁護士と別れて、タクシーで上院 (Senado)の議事堂に到着した。

まずは外で記念写真を撮った。ぼくたちは写真を撮り終えた頃にようやく酔いから覚めてきた。その後、入り口で荷物点検を受け、今回の上院のガイドをしていただくマリア・サンチェスロサさんと合流した。

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20000323スペイン上院議事堂

スペイン上院議事堂
(2000年3月23日撮影)

上院議事堂は、旧アグスティノス・カルサードス修道院で、それが改造され、当初はスペイン身分制議会の会議室が置かれていたのだという。ぼくたちは、玄関の絵画(エル・グレコの絵もある。さすがは旧修道院!!)の解説を受けた。もちろん彼女はスペイン語で解説をする。通訳をしていただいているのは、我らが黒田先生。先生が通訳する言葉一語一語をぼくは丁寧にノートにとっていった。逐語とはいえ、スペイン語から日本語に訳すのは大変な頭脳労働である。1文だけ訳すのではない。スペイン語が次々に飛んでくる。科学的なデータでも明らかなようだが、例えば日本語を話す時とスペイン語を話すときでは、使っている脳の部分が異なるそうなのである。したがって、スペイン語を日本語に訳す時に、脳の違う部分を素早く移動させなければならず、脳を活発に動かさなければならないのだそうだ。さらに、日本にはない概念や制度をスペイン語から日本語に訳さなければならないこともあり、それだけでも頭を使う。第一、私たちは言葉を使わずに物事を考えることはできない。「存在しない概念」に言葉を付与していく作業というのがどれほど大変なことかは想像に難くないであろう。したがって、さすがの黒田先生も大変そうだった。

途中、絵の前で上院の方に記念写真を撮ってもらい、いよいよ上院の本会議場へと向かった。

本会議場に着いた。日本ではせいぜい入れても傍聴席までであったが、スペインの上院は上院議員が実際に座っている「議席」のある場所まで案内していただけた。しかし、すこしここで他の団体を待たなければならなかったので、本会議場で待った。当初の予定よりも大幅に遅れて着いたため、次の時間に予約していた団体と共に見学をしなければならなかったためである。

そのうち、女性ばかりの団体が入ってきた。「日本人」ではない。ぼくたちと後から入ってきた女性の団体とが向かい合うような形で。

スペイン上院本会議場

スペイン上院本会議場

早速解説が始まった。まず本会議場は滅多に使われないそうだ。使われるときといえば開会式などの儀式で使われることがほとんどなのだとか…。確かにこの本会議場は狭くて、会議にはあまり適さないとも思えた。しかしぼくの目から見れば、日本の参議院にも取り付けられている賛否の結果を載せることができる電光掲示板もあるし、ふつうの議場のように発言席もある。さらに言えば、閣僚席もあるし、与党席と野党席とが向かい合っている(ぼくたちが座っているのが野党席である)。その他に、「本会議場」の全体(議席の形ではない!!)が楕円形になっているのは、やはり旧修道院だったからだと解説していただいた。ぼくはそんなところにもスペインの歴史とキリスト教との関係をちょっぴり感じた。

一通り、マリア・サンチェスロサさんの解説が終わり、質問タイムになった。

突然議場がシーンとなった。

(遥々日本からやってきたのに、何も聞かずに終わるのはあまりにもったいない)

ぼくはそのとき、先ほど座った議長席を見た。ぼくは「これだ!!」と思った。

「ちょっといいですか?女性議長は今まで何人いたのか?」

と質問をしてみた。マリアさんの解説では、エスペレンサ・アキーレ (Esperenza Aquirre)さん(国民党・Partido Popular)という女性の名前が出たからだ。

「彼女が初めてです。」

とマリアさんは答えてくださった。やや話はそれるが、2000年3月現在、スペインの政権を担当している政党は、国民党 (Partido Popular) である。

少々余談になるが、帰国した3日後に、この質問に関して偶然ともいえることが起こっていたのだ。実はぼくたちが行った時期は選挙が終わって間もない時期で、与党の国民党が定数(350名)の過半数を取って、国民党は上潮ムードであったのだ。そして、選挙後に行なわれる最初の議会で議長が選出され、ルイサ・フェルナンダ・ルディさんが新議長となった。これによって、スペイン史上初めて上下院ともに女性議長が取りしきることとなり、帰ってきた今から思えば、偶然としか思えないタイムリーな質問だったというわけだ。他にも虎雄が、

「国王は上院におみえになるのか?」

という質問をした。日本の参議院に天皇陛下がお出ましになって国会の「開会式」を行っていることから連想した質問なのだろう。

これに対しては、

「ほとんどここには来られない。」

と答えを返してきた。

あとは、向かいに座っていた女性の団体が、議会制度の基本的な質問をしていた。ぼくたちはほとんど知っていることだった。

 

[スペイン衆議院議席数]
(2002年3月現在)
日本語訳政党名 スペイン語 議席数
国民党 Partido Popular 183
スペイン社会主義労働者党 Partido Socialista Obrero Español 125
集中と統一 Convergencia i Unió 15
統一左翼 Izquierda Unida 8
バスク民族主義党 Partido Nacionalista Vasco 7
カナリア同盟 Coalición Canaria 4
ガリシア国民連合 Bloque Nacionalista Galego 3
アンダルシア党 Partido Andalucista 1
カタルーニャ共和左派 Esquerra Repulicana de Catalunya 1
カタルーニャ・緑の発意 Iniciativa per Catalunya-Verds 1
バスク連帯党 Eusko Alkartasuna 1
その他 1
合計 350

ここで、少しスペインの議会制度について簡単に紹介しておこう。

スペインは日本と同じく二院制をとっていて、下院 (Congreso de los Diputados)と上院 (Senado)から成る(スペイン憲法第66条1項)。但し、日本とは二院制の意義が異なる。日本の場合、学説では衆議院は「国民の代表機関」であるのに対して、参議院は「良識の府」と解されている。それに対し、スペインにおいては、下院については日本のそれと同じだが、上院はスペインが地方色の強い国であることを反映しているため、地方を代表する機関 (Cámara de Representación Territorial)としての位置付けがある(スペイン憲法第69条1項)。

スペインにも「下院の優越」の制度があり、代表的なものとして次のようなものが認められている。

  • 組織法 (Leyes Orgánicas)を絶対多数で採択すること。 (スペイン憲法第81条第2項)
  • 内閣が作った暫定法規である政令法 (Decretos-Leyes)を承認すること。 (スペイン憲法第86条第2項)
  • 国民投票により、民意を問うことを認めること。 (スペイン憲法第92条2項)
  • 首班指名投票を行うこと。 (スペイン憲法第99条)
  • 首相の信任投票を行うこと。 (スペイン憲法第112条)
  • 不信任動議 (Moción de Censura)によって首相の責任を問うこと。 (スペイン憲法第113条)

また、日本と同様、スペインでも「議院内閣制」を採っている。すなわち、内閣は国会に対して「責任」を負っている。しかし、日本とスペインでは「国会」といっても厳密には違う。日本は文字通り「国会」に対して責任を負っている (日本国憲法第66条3項)が、スペインでは「衆議院」に対してのみ責任を負う (スペイン憲法第108条)。両者の違いはなぜ起こるのか。以下、内閣総理大臣の任命方法の差違及び内閣不信任決議の方法の差違の2点から、この違いについてお話したい。

日本では、周知のとおり、内閣総理大臣は国会議員の中から選出され、基本的には衆議院と参議院の双方で指名投票を行ない、国会による指名ののちに、天皇が任命する。もし、衆議院と参議院とが異なった指名を行なった場合は、まず両議院協議会を開き、それでも意見が一致しない場合は衆議院が再び議決を行ない、10日以内に参議院が指名の議決をしなければ、衆議院の議決が国会の議決となる。

しかしスペインでは、「議会君主制 (Monarquía Parlamentaria)」を採用している(スペイン憲法第1条3項)。まず国王が下院の各院内会派の代表を王宮に呼んで協議を行ない、次に、国王が首相候補を自ら考えて、候補者を下院議長に提出する。そして、その候補者が下院で演説を行い、下院の絶対多数決により信任投票される。投票が可決されれば、国王により任命を受けるが、下院で絶対多数 (出席議員の過半数ではなく、全議員の過半数)が取れなかった場合、48時間後にもう1度、通常の多数決により決定される(スペイン憲法第89条1項から3項)。一方、上院には内閣総理大臣の指名権はない。それはおそらく上院はさきほど述べたとおり、地方の利益を反映した議院であるため、指名権がないと解されるのが一般的なようである。

国会の解散は、日本とは違い、スペインでは、上下院両方にある(スペイン憲法115条1項。したがって、論理的には上院のみの解散もあり得ないことはない。しかし、実質的な内閣の責任は衆議院にかかっていくため、現実的にはあり得ないと解されている。任期は、日本においては衆議院は4年 (解散あり)で参議院は6年 (解散なし)であるのに対して、スペインでは両院とも4年である。

次に内閣の不信任決議について解説する。日本の場合、内閣に対する不信任案は衆議院が内閣に提出する。行政権に対する抑制機能として説明されることが多い。スペインにおいても内閣不信任決議案を提出する機能は存在するが、日本とはそのやり方は大きく違う。スペインの場合、いわゆるドイツの「建設的不信任制度」を採っている。すなわち、内閣不信任決議案を提出する際に、まず衆議院議員の10分の1以上の署名が必要であり (この点はフランスの制度と同じ)、かつ次期内閣総理大臣の候補者の名前を明記しなければならない。全衆議院議員の過半数の信任が必要である。こういった形式の点で、日本とスペインで大きく違う。

さらに、国会と内閣の関係に関して、日本とスペインでは異なる点がある。1つ挙げておきたいと思うのが、「内閣信任決議」の制度である。これは、内閣総理大臣が衆議院に対して内閣の信任投票を求める制度がある (スペイン憲法第112条)。この決議案は、出席議員の過半数の信任があれば成立する。このような制度は、法的には日本には存在しない。

ここで、今までの話を表にまとめてみることにする。

日本
スペイン
国会と内閣の
関係
議院内閣制
議院内閣制
国会の意義 衆議院 敏感に民意を反映 敏感に民意を反映
参議院 良識の府 敏感に地域の利益の反映
首相の
指名・任命
指名 国会 国王
信任 形式的には「信任」
という制度なし
衆議院
任命 天皇 国王
議員の任期
衆議院
4年
(解散あり)
4年
(解散あり)
参議院 6年
(解散なし)
4年
(解散あり)
内閣の責任の対象
国会
衆議院
内閣不信任決議の
提出先
衆議院
(日本国憲法第69条)
衆議院

 

上の表を見ていただいても分かるように、日本とスペインは、内閣が国会に対して責任を負うという「議院内閣制」を採用しているものの、その細部を比較すると、大きく異なる点がある。このように制度を比較することは、他国を知ることで自国の制度の長所と短所を知り、政治や法制度に対して建設的な批判を行なうことができるようになるという点において、重要なことである。

次に、国会と国民との関係について説明したい。

日本 スペイン
衆議院 選挙権 20歳以上 18歳以上
被選挙権 25歳以上 18歳以上
参議院 選挙権 20歳以上 18歳以上
被選挙権 30歳以上 18歳以上

 

選挙権については、2000年3月現在で、日本が衆参両院とも20歳以上、スペインは上下院ともに18歳以上、被選挙権は日本の場合は衆議院が25歳で参議院は30歳であるが、スペインは上下院ともに被選挙権は18歳以上で有する。なお、EUのマーストリヒト条約により、「EU国民」は地方選挙権及び被選挙権を有すると憲法が改正された歴史もある。これは、スペインがEUの一員であることを改めて教えてくれる事実である。

選挙制度について。衆議院は全国50県及び北アフリカの2市を各々1選挙区として扱われ、定数は350名である。北アフリカ2市では定数が書く1名ずつであるが、残りの348名は、各選挙区の人口に応じた拘束比例代表制によって行なわれる。上院は、208議席が選挙区(半島部47県・島嶼部10選挙区・北アフリカ2市)の選出で、内訳は、半島部選挙区各4議席・島嶼部3選挙区各3議席・島嶼部7選挙区各1議席、北アフリカ2市各2議席である。半島部選挙区では3名・島嶼部3選挙区と北アフリカ2市では2名の連記、その他は1名の単記投票が行なわれる。さらに、自治州議会(スペインには自治州が17ある)による選出も認められ、自治州の数とその人口によって定数が変わる(自治州ごと最低1人+100万人に1人)が、2000年3月24日現在では51名で、上院計で259名である。

その後ぼくたちは委員会室へ。スペインの上院の委員会室は、やはり昔は修道院であったせいか、宗教画が飾ってあった。正直言って、ぼくには宗教画というものの価値は説明されてもあまり分からない。これはぼくたちの勉強不足が原因かもしれない。先ほどの女性の団体が何人か絵について質問をマリアさんにしているようであったが、ぼくたちには退屈で仕方がなかった。

最後に上院内にある図書館を見学。この図書館は一般にも公開しているそうだ。建物はイギリスのゴシック系で、1988年に改装されて現在に至っているそうだ。ここには16世紀以降の書物が保管されており、戦火を避けるために公的に寄贈された本や議事録や決議録があり、フランス語やドイツ語系(オランダ語かドイツ語だろう)の文字(綴り)を見る限り、外国の本もあった。

こうして上院の見学は終了した。だいたい1時間30分ぐらいだった。今までおそらく「上院に行った」という表現に疑問を感じている人もいるかもしれないが、スペインの場合、下院と上院は別の場所にある(それぞれラス・コルテス広場とマリナエスパニョーラ広場)。ぼくたちはスペインと日本の雰囲気を比較し、スペインの上院の雰囲気を噛みしめながら、上院をあとにした。

夕食

上院を出たのは午後6時00分過ぎであった。スペインの夕食の時間は午後9時30分を過ぎたぐらいであると言われている。午後6時00分に空いている「レストラン」はほぼない。では小腹がすいた時に立ち寄る店はないのかといえば、実はある。それがバル (Bar)である。スペインの「バル」は日本の「バー」とは違う。日本の「バー」は、「おじさんが隣に若い女性をハベらせて(?)お酒を飲む」というイメージがある。それに対してスペインの「バル」は、「カフェ」であり、「レストラン」であり、「居酒屋」であり、「社交場(ゲーム機もある)」であり、一種の「コンビニエンスストア」であり、「公衆トイレ」の役割を同時に持っている。ぼくの持っていた旅行ガイドブックには、「バルを知らなければ、スペインを知ることができない。」と書いてあったが、実際本当に行ってみてそこまで断定するほどではないものの、食べ物ならばほぼどんなものでも食べられるので、安くて現地の人とも話ができる場所で、旅行者にもピッタリである。もちろん現地の人も多く利用している。

ここで芳郎が面白いものを頼んできた。面白いものといっても日本でもよくあるメニューだ。「ジントニック」である。日本の居酒屋で「ジントニック」を頼めば、ほとんどがきちんと「ジン」と「トニックウォーター」を混ぜて持ってきてくれる。しかしスペインでは多くの店が自分で「トニックウォーター」を混ぜなければならない。これは黒田先生の話である。

「これを飲みにスペインに来たようなもんやわ。」

芳郎が少しだけ顔を紅潮させて、うれしそうに言った。

「どうだ芳郎、おいしいだろう?」

先生も嬉しそうな顔をしてそれに応えられた。さらに、

「夏に飲むと本当においしいんだよ。スペインにいたときは夏はいつもこれを飲んでいた。」

今度は夏に来た時に飲んでみようと思う。ちなみに、マドリードは夏暑くて冬は寒いところである。標高はEU加盟国で一番高いところにある。マドリードの北部にはグアダラマ山脈が迫り、南は「ドン・キ・ホーテ」の舞台になった乾いたラマンチャの平地、そして東側は荒れた石灰質の丘陵地帯という、地理的・気候的に異なった地方の接点にある。「スペイン」というと、中学校の社会でスペイン周辺は「地中海性気候」だから、「夏は降水量が少なく気温は高く、冬は降水量が夏より多めで比較的温暖である」と習っているためか、比較的過ごしやすい地域だというイメージが先行してしまうがマドリードは決してそうではない。夏は40度近くにもなるし、冬には広い範囲で雪も見られる。短い春と秋に雨が降る。もっとも暑い一時期を除き、夏でも日没後はひやりとするほど涼しくなることが多い。そして特徴的なのが「乾燥」しているところである。

カラカラに乾いた暑いマドリードの街を歩いていれば、喉ごしのよいジントニックは美味しいはずである。ぜひ夏に来て飲んでみたいものである。

バルを出て、マドリードの商店街を歩いて買物をした。Tシャツ、本などそれぞれの人がそれぞれのほしいものを購入していた。

「先生、トイレ行きたいです。」

買物をしている最中に虎雄がトイレに行きたいと言い出した。日本にいるときの感覚であれば公衆トイレにでも行けば済む話である。しかしここスペインではそういうわけにもいかない。昼飯のおかげでお腹はあまりすいていないが、バルにかけこむしかない状況であった。虎雄は必死でバルを探し、ぼくたちも一緒になって探していた。

「ホントにちょっとだけだぞ。すぐに帰るからな。」

先生がぼくたちに念を押した。

ぼくたちはバルに立ち寄った。注文をする前にぼくと虎雄は一目散にトイレに駆け込んだ。

「席にいる先生たちはもう何か頼んでいると思うよ。」

ぼくの隣で用を足している虎雄が話し掛けてきた。

「ぜったいに”ちょっと”だけじゃないと思うよ、ここにいるのは。だから飲んじゃおう。」

ぼくが答えた。

その予感は的中していた。ぼくたちが席に戻ったときには、多くの料理がカウンターに溢れていた。

(こんなに食べるの!?)

ぼくは目を疑った。 黒田先生はこんなことをおっしゃった。

「お前ら、腹壊すなよ、でも料理がうまいのは分かるぞ。食べろ。」

一見矛盾していることをおっしゃっているようだが、ぼくにもこの気持ちはよく分かった。ぼくは隣に座られていた先生がお食べになっていたパエリアを分けていただいて、むさぼるように食べていた。

「ここにオレの好物はあるかな。」

先生はつぶやいた。

「先生、それって何ですか。」

ぼくがすかさず質問した。

先生はさっそくマスターに頼んで、ぼくの前にお皿を持ってきた。

「これはBoquerón(筆者注: かたくちいわし)といってな、ビールといっしょに飲むとおいしいんだよ。」

「材料は何ですか。」

先生にこんな質問をぶつけても必ずと言っていいほど答えを返していただける。

「かたくちいわし、にんにく、ビナーゲ、パセリ、オリーブオイルだ。」

バルでのひと時
かたくちいわしの酢漬けをはじめとして、美味が机に並ぶ

ぼくは先生に勧められたように食べてみた。Boquerónの塩辛さとビールの苦味がフィットしていた。ぼくの感覚からすると、Boquerónがビールのつまみではなく、ビールがBoquerónのつまみになっているという感じだ。また、世界一のオリーブオイルの味が舌を円やかに包んでくれる。日本で飲むビールよりもはるかにおいしく感じられた。そんな中、先生はバルのマスターとお話をされていた。ぼくはチンプンカンプンだったが、バルのマスターの知り合い(具体的な人間関係は忘れてしまった)が、なんと明日行く「憲法裁判所」の守衛をやっていたとのこと。とんだ奇遇だ!!ぼくは他のメンバーたちの食の進み具合が落ちてきていたので、彼らの残飯処理をしていた。このバルに入ったときはあまり食べようとは思っていなかったが、いつの間にかたくさん食べていた。スペイン料理のマジックにいつの間にか、かけられていた。

午後10時30分を過ぎた。今日の旅行はここまで。また明日。


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